■■■LSGとは?■■■
「愛欲欠如症候群」(アフロディーテシンドローム)。
愛と肉欲の女神、アフロディーテの名前を冠するこの精神疾患は、少しでも異性に好意を寄せた瞬間発症し、対象の異性に対して様々な精神的欲求をもよおしてしまうというものだ。
20XX年、新しい現代病として認定されたアフロディーテシンドローム(以下ADS)は、全世界的にその存在が確認され、主に年頃の女子の少数が罹患しているものとされているが、発症するまでは現在の医学では発見することができない。
センシティブな問題を多分にはらんだものである為、全世界的にこのADS罹患者を保護するべきだという運動が起こり、周囲は皆協力するものだという認識が短期間の間に定着した。
ADSに罹患している人は「Little Sick Girl(LSG)」と呼ばれている。
■■■あらすじ■■■
主人公、法隆寺アキトは遅い中二病に罹患した学園2年生である。
漫画やゲーム、アニメに傾倒し、それに出てくるセリフを吐いてはイキる典型的な痛い青年だ。
ルックスや声はそれなりに高いスペックを持っているのに、残念イケメンだと専らの評判。
だが中二病まっさかりなアキトはそんな評価も所詮は凡俗の戯言だと一笑に伏し、今日も今日とて学園のアニゲ同好会の部室で、親友の「ジャン」(雀野春太)と美少女ゲームやライトノベル、萌え燃えアニメや漫画の熱い論評バトルに興じていた。
そんな中、幼馴染でクラスメイトの「芳野恵莉」がとある事件をきっかけにアキトの隣をずっと離れなくなりあれやこれやと精力的に尽くし始める。
その様子がどうにも妙で、専門科医を受診したところ、なんと「依存型」のADSと診断され「Little Sick Girl(LSG)」となってしまった。
そんな経緯からアキトはどこか少しだけ特別で、少しだけ病んでいる少女「芳野恵莉」に熱く、深く愛され尽くされることになり、濃厚で特別な時間を過ごしていくようになるのだった。